毎日官報解説 20250514

法律

情報処理の促進に関する法律及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律(法律第三〇号)

かんたん解説

AI技術、特に生成AI系技術の急成長というチャンスを活かすために、AIが作られ、使われるための環境を整え、専門家を育て、必要な資金をしっかり確保することで、日本の産業全体の国際競争力をアップさせようという計画を、法律にしたもの。1

漁業災害補償法の一部を改正する法律(法律第三一号)

かんたん解説

近年の海洋環境の変化によるサンマやスルメイカなどの記録的な不漁を受け、漁業経営は不安定性が増している。漁業共済制度を、複数の種類の漁業を営む漁業者や、需要に応じて生産調整を行う養殖業者のニーズに対応させるため、法律が改正された。2

船員法等の一部を改正する法律(法律第三二号)

かんたん解説

船員不足の深刻化・航行の安全確保のための国際的な規制強化・船員関係手続のデジタル化を盛り込んだ法律改正。3

労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(三三)

かんたん解説

職場環境の整備のため、以下のような措置が講じられている。4

  • 個人事業者等に対する安全衛生対策の推進
  • 職場のメンタルヘルス対策の推進
  • 化学物質による健康障害防止対策等の推進
  • 機械等による労働災害の防止の促進等
  • 高齢者の労働災害防止の推進
  1. 経済産業省. (2025年2月7日). 「情報処理の促進に関する法律及びサイバーセキュリティ基本法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました. 経済産業省ウェブサイト.
    https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250207002/20250207002.html
    (参照日: 2025年5月14日) ↩︎
  2. 農林水産省. (2025年2月14日). (漁業災害補償法の一部を改正する法律案の概要).https://www.maff.go.jp/j/law/bill/attach/pdf/250214-7.pdf
    (参照日: 2025年5月14日) ↩︎
  3. 国土交通省 海事局 (2025年3月28日). 「船員法等の一部を改正する法律案」を閣議決定~船員不足の深刻化や航行の安全に関する国際的な規制強化等に対応~. 報道発表資料. https://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji04_hh_000334.html (参照 2025年5月14日) ↩︎
  4. 厚生労働省. (2025年3月27日). 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案の概要. 厚生労働省ウェブサイト. https://www.mhlw.go.jp/content/001449334.pdf (参照日: 2025年5月14日) ↩︎

政令

危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令(一九一)

危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令をここに公布する。

御名御璽
令和七年五月十四日 内閣総理大臣石破茂

本文(折りたたみ)

内閣は、消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第十条第三項及び第四項、第十六条、第十六条の四第二項並びに第三十六条の四の規定に基づき、この政令を制定する。

危険物の規制に関する政令(昭和三十四年政令第三百六号)の一部を次のように改正する。
第九条第一項第一号ホ中「こえ」を「超え」に改め、同号ヘ中「こえる」を「超える」に改め、同項第十二号中「かつ」及び「あつては」の下に「、総務省令で定める場合を除き」を加え、同項第十三号中「もれ」を「漏れ」に改め、同項第十四号中「取扱」を「取扱い」に改め、同項第十八号中「あたつて」を「当たつて」に改める。
第十一条第一項第七号中「さびどめ」を「さび止め」に改め、同項第十号ハ中「ふた」を「蓋」に改め、同項第十号の二ル中「かつ」及び「あつては」の下に「、総務省令で定める場合を除き」を加える。
第十九条第二項第一号から第二号まで、第四号及び第五号中「専ら」を削り、「行う」を「専ら行う」に改め、同号の次に次の一号を加える。
五の二 危険物を用いた蓄電池を製造し、又は充電し、若しくは放電する作業を専ら行う一般取扱所その他これに類する一般取扱所
第二十条第三項を次のように改める。
3 次に掲げる製造所等については、総務省令で、前二項に掲げる基準の特例を定めることができる。
 一 蓄電池により貯蔵される総務省令で定める危険物のみを貯蔵し、又は取り扱う屋内貯蔵所
 二 前条第二項第五号の二に掲げる一般取扱所のうち総務省令で定めるもの
 三 前条第二項第九号に掲げる一般取扱所のうち総務省令で定めるもの
第二十七条第二項から第五項までの規定中「取扱」を「取扱い」に改め、同条第六項第一号の二中「規定」の下に「(同項第一号に掲げる給油取扱所のうち総務省令で定めるものにあつては、前号(イからハまで及びチを除く。)の規定)」を加える。
第二十九条第一号ただし書を次のように改める。
 ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
 イ 塊状の硫黄等を運搬するため積載する場合
 ロ 危険物が漏れ、あふれ、又は飛散するおそれが少なく、かつ、防火上支障がないものとして、総務省令で定める場合
 ハ 危険物を一の製造所等から当該製造所等の存する敷地と同一の敷地内に存する他の製造所等へ運搬するため積載する場合
第四十条第二項中「四千七百円」を「五千三百円」に改める。

附 則
(施行期日)
1 この政令は、公布の日の翌日から施行する。
(罰則に関する経過措置)
2 この政令の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

かんたん解説

「さびどめ」を「さび止め」に改めるなど、法律の文中の言葉づかいが現代風に改められている。
規制の柔軟化・明確化が行われました。
また、「危険物を用いた蓄電池を製造し、又は充電し、若しくは放電する作業を専ら行う一般取扱所」が新たに定義され、規制対象として明確化されました。
さらに、関連する手数料が改定されています。

省令

公認心理師法施行規則の一部を改正する省令

かんたん解説

禁錮刑と懲役刑が拘禁刑に統合されるのに伴い、関係法令が整理されている。

総務省令第四十九号

危険物の規制に関する政令(昭和三十四年政令第三百六号)の規定に基づき、危険物の規制に関する規則の一部を改正する省令を次のように定める。


令和七年五月十四日 総務大臣村上誠一郎

(本文省略)

かんたん解説

以下の二点について、省令が改正されている。

  • 水素等供給等促進法に基づく施設への保安距離及び水圧試験基準の適用
  • 避雷設備の構造方法に関する日本産業規格の更新

規則

公正取引委員会規則第五号

公正取引委員会の所管する法令に係る情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律施行規則
の一部を改正する規則を次のように定める。


令和七年五月十四日公正取引委員会委員長古谷一之

(以下省略)

かんたん解説

公正取引委員会関連の行政手続きにおけるデジタル化を進めるために、関連規則が整備された。

法規的告示

経済産業省告示第七十八

輸出貿易管理令第四条第一項第二号のホ及びへの規定に基づく経済産業大臣が告示で定める無償で輸出すべきものとして無償で輸出した貨物及び無償で輸入すべきものとして無償で輸入する貨物の一部を改正する件
(経済産業業七八)

(以下省略)

かんたん解説

以下の法律で定められる、経済産業大臣が告示で定めるものが、改正されました。

輸出貿易管理令

第4条 外国為替及び外国貿易法第四十八条第一項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。ただし、別表第一の一の項の中欄に掲げる貨物については、この限りでない。
ホ 無償で輸出すべきものとして無償で輸入した貨物であつて、経済産業大臣が告示で定めるもの
ヘ 無償で輸入すべきものとして無償で輸出する貨物であつて、経済産業大臣が告示で定めるもの

外国為替及び外国貿易法

第48条 国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるものとして政令で定める特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、政令で定めるところにより、経済産業大臣の許可を受けなければならない。

個人情報保護委員会告示第七号~第九号

刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(令和四年法律第六十八号)の施行に伴い、及び個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)の規定に基づき、
個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(行政機関等編)(令和四年個人情報保護委員会告示第一号)の一部を次のように改正する。

(以下省略)

かんたん解説

禁錮刑と懲役刑が拘禁刑に統合されるのに伴い、関係法令が整理されている。

総務省告示第百六十一号

かんたん解説

危険物の規制に関する技術上の基準の細目を定める告示の一部が、改正されている。

その他告示

農林水産省告示第七百十二号

種苗法(平成十年法律第八十三号)第五条第一項の規定に基づく品種登録出願及び同法第二十一条の二第一項の規定に基づく届出を受理したので、同法第十三条第一項及び第二十一条の二第三項の規定に基づき次のとおり公示する。

令和七年五月十四日 農林水産大臣江藤拓

(以下省略)

かんたん解説

種苗法(平成十年法律第八十三号)に基づき、新たに品種登録された情報が告示された。種苗法は、植物の新品種開発者の権利保護や品種登録について定める法律。

農林水産省告示第七百十三号

農薬取締法(昭和二十三年法律第八十二号)第三条第九項の規定により、令和七年四月九日付けをもって次の農薬を登録し、同法第十三条の規定により公告する。

令和七年五月十四日 農林水産大臣江藤拓

(以下省略)

かんたん解説

農薬取締法に基づき、農薬の製造・加工・輸入業者として新たに登録された事業者が公告されました。

経済産業省告示第七十九号

経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(令和四年法律第四十三号)第五十条第一項の規定に基づき、次に掲げる者を特定社会基盤事業者として指定したので、同条第二項の規定に基づき、次のとおり公示する。


令和七年五月十四日 経済産業大臣武藤容治

(以下省略)

かんたん解説

いわゆる「経済安全保障」を推進する法律である「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律」には、「特定社会基盤事業者」がていぎされています。今回、新たに複数の事業者が特定社会基盤事業者に指定されました。

経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律

第五十条 主務大臣は、特定社会基盤事業(…略…)を行う者のうち、その使用する特定重要設備(…略…)の機能が停止し、又は低下した場合に、その提供する特定社会基盤役務の安定的な提供に支障が生じ、これによって国家及び国民の安全を損なう事態を生ずるおそれが大きいものとして主務省令で定める基準に該当する者を特定社会基盤事業者として指定することができる。

国土交通省告示第三百七十四号

土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号。以下「法」という。 ) 第二十条の規定に基づき事業の認定をしたので、法第二十六条第一項の規定に基づき次のとおり告示する。

令和七年五月十四日 国土交通大臣中野洋昌

かんたん解説

土地収用法は、公共事業のために個人の土地が必要になった場合に、公共の利益や適切な補償などの条件のもと土地の取得・使用することを認めている。今回、新たにその法律を適用する事業が認定され、告示されている。

土地収用法

第2条 公共の利益となる事業の用に供するため土地を必要とする場合において、その土地を当該事業の用に供することが土地の利用上適正且つ合理的であるときは、この法律の定めるところにより、これを収用し、又は使用することができる。

防衛省告示第百十四号~百二十一号

海上における射撃訓練を次のとおり実施する。

令和七年五月十四日 防衛大臣中谷元

(以下省略)

財務省告示第百三十九号~百四十四号

かんたん解説

短期国債の発行が告示されている。
約4.5兆円(第百三十九号)+約3.5兆円(第百四十号)+約4.5兆円(第百四十一号)+約4.5兆円(第百四十二号)+約3.2兆円(第百四十三号)+約4.5兆円(第百四十四号)=約24.7兆円規模。

国土交通省告示第三百七十五号

鳥取空港の飛行場灯火について告示した事項に変更があったので、航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第四十六条の規定に基づき、次のとおり告示する。


国土交通大臣 中野洋昌

かんたん解説

鳥取空港の航空灯火の性能に関する重要事項に変更があった。

国会事項

衆議院

質問書提出

五月十二日議員から提出した質問主意書は次のとおりである。

  • 宮ヶ瀬湖におけるフィッシング利用の実現可能性に関する質問主意書(長友よしひろ提出)
  • リニア中央新幹線関東車両基地までの回送線旅客線化に関する質問主意書(長友よしひろ提出)
  • 相模川水系道志川の維持流量に関する質問主意書(長友よしひろ提出)
かんたん解説

議員一覧です。

  • 長友よしひろ(立憲民主党)

質問書転送

五月十二日次の質問主意書を内閣に転送した。

  • 障害年金の新規裁定における非該当件数の増大等に関する質問主意書
  • 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金等に関する再質問主意書
  • NHK福岡放送局が制作・放映した番組における陸上自衛隊幹部候補生学校の教官が候補生たちに述べた沖縄戦についての発言に関する質問主意書
  • すべての職業の尊厳に対する政府の認識に関する再質問主意書
  • 政務三役へのAI関連企業からの政治献金に関する質問主意書

議事日程

五月十三日の議事日程は次のとおり。

議事日程 第二十三号 令和七年五月十三日(火曜日) 午後一時開議

第一 電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
第二 日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
第三 日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
第四 日本学術会議法案(内閣提出)

参議院

議案付託

  • 五月十二日議長は、衆議院送付の次の内閣提出案を委員会に付託した。
  • 防衛省設置法等の一部を改正する法律案(閣法第一六号)→外交防衛委員会に付託
  • 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第二五号)→財政金融委員会に付託
  • 森林経営管理法及び森林法の一部を改正する法律案(閣法第三一号)→農林水産委員会に付託
  • 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(閣承認第二号)→国土交通委員会に付託

質問主意書転送

五月十二日次の質問主意書を内閣に転送した。

  • 延命治療の実態の把握状況等に関する質問主意書(浜田聡提出)(第一一六号)
かんたん解説

議員一覧です。

  • 浜田聡(NHK党)

示されている法律は、2025年5月14日現在のものです。

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